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内臓脂肪は便秘や頻尿にもつながる!?

「脂肪」と聞くと、どうしてもお腹やお尻、脚に付いた脂肪を連想しがちですが、さらに着目して頂きたいのは「内臓脂肪」です。実はこの内臓脂肪、増加すると便秘・頻尿・逆流性胃炎・腰痛にも繋がると言われています。それではなぜ、これらの不具合が生じるのでしょうか? 一つずつご説明していきます。

 

 

「便秘」

食事により食べたものは食道から胃を通過し、腸に運ばれていきます。これには腸蠕動(ちょうぜんどう)と言う消化管の運動が関与し、消化管がミミズが這うような運きをして食べたものを先に送っていきます。ところが、内臓脂肪が付き過ぎて臓器と臓器の隙間を埋めてしまうと、その送り出す機能がさまたげられ、結果として便秘を誘発してしまいます。さらに、女性は男性と比較すると下腹部に子宮と卵巣があるため、これらの臓器の周りに内臓脂肪が付きやすくなります。

 

 

「頻尿」

膀胱は、女性の場合子宮の下に位置します。ところが、男性の場合は子宮がないために、内臓脂肪は膀胱の上に位置するようになります。そのため、内臓脂肪は上から膀胱を圧迫し、膀胱内に尿をしっかりと溜められなくなり、結果として頻尿を引き起こすこととなります。また、膀胱が押されて尿の通り道がつぶれれば尿の出が悪くなり、残尿感を感じることとなります。

 

 

「逆流性胃炎」

通常、食べた物は口から食道を通過して胃へ運ばれていきます。やはり食道も腸と同じように蠕動と言う運動により、食べた物を先へと送り胃まで届けます。こうして胃まで届けられた食べ物は通常逆流することはないのですが、何らかの原因が加わる事により、胃炎と共に逆流するのが逆流性胃炎となります。

胃の周りに増加した内臓脂肪は胃を圧迫することにより蠕動運動を妨げ、本来であれば小腸におくるべき食べ物と胃酸が逆流し食道に上がりやすくなります。

 

 

「腰痛」

腰痛は様々な原因から誘発されますが、内臓脂肪が関与する場合はおなかに付いた場合となります。

おなかに内臓脂肪が増加してせり出してくると、重いおなかのバランスをとるために体は後ろに反った体勢となります。そうなることにより、腰の部分の骨(腰椎)は前に突き出した姿勢が作られ、椎間板に加わるストレスは増します。この状態が続くと背中の筋肉は常に緊張し、コリや張りを感じ易くなります。

また、内臓脂肪の増加により体重が増すと、腰だけではなく膝や股関節にも負担がかかり痛みを誘発し易くなります。

 

 

勿論、これら全てが内臓脂肪が原因であるとは限らないため、お悩みの方はまずは医師への相談が最優先となります。ダイエットをされている方、是非とも内臓脂肪による臓器への影響も念頭に入れて励んでみてください!